山吹匂やまぶきにおい)” の例文
猟の日、橘はうす青い単衣ひとえ山吹匂やまぶきにおいを着て父についていたが、津の茅原かやはらも、和泉の猟夫さつおも、弓、太刀をはいて、濃い晩春の生田川いくたがわのほとりに出て行った。
姫たちばな (新字新仮名) / 室生犀星(著)