屈託気くったくげ)” の例文
彼女は何んの屈託気くったくげもなく、朗らかに笑っていた。そしてその笑うたびに、色鮮やかに濡れたくちびるの間から、並びのよい皓歯こうしが、夏の陽に、明るく光るのであった。
鱗粉 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
お蓮様は、屈託気くったくげに、帯の胸元へほっそりした両手をさしこんで
丹下左膳:03 日光の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)