“居坐(いすわ)” の例文
だから早く顋髯を生やして上下の釣合(つりあい)を取るようにすれば、顔の居坐(いすわ)りがよくなって動かなくなりますと答えた。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
上の子二人は小学校へも行くといふ年になつた。父親は小学校の教員を勤めて十円か十一円の月給を取つて居る。二十年一日(いちじつ)の如く働いて居るが月給も二十年居坐(いすわ)りである。
病牀六尺 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
また君江が果してどういう行動を取るかをも見究めたいような心持もしたが、それまで自分がここに居坐(いすわ)っていてはやりにくかろうと察して、ほどなく勘定を払って外へ出た。
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
もしこの上、あなたがたがここに居坐(いすわ)っていたら、それこそ何もかも、ごっそり行かれてしまうことでしょうねえ。僕の身も破滅だろうし、あなただっても、どうせろくなことはないでしょうよ。