居処不定きよしよふぢやう)” の例文
彼はせつぱつまつて思ひ悩んだ揚句あげく、全く浮世をてて神仏にすがり四国遍路を思立つた。しかるに、居処不定きよしよふぢやうの身となり霊場をめぐつてゐるうちに、片方の眼が少しづつ見えるやうになつて来た。
遍路 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)