尖帽せんばう)” の例文
塵を蒙り、裂けやぶれたる皮靴を穿き、膝をあらはし、野の花を揷したる尖帽せんばうを戴けり。かれはひざまづきて僧の手に接吻し、我を顧みて、かゝる美しき童なれば、我のみかは、妻も喜びてもり育てんと誓ひぬ。
緋のだんだらの尖帽せんばう戯姿おどけすがた道化師だうけし
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)