小裂こぎれ)” の例文
暇があるとよく小裂こぎれを切り刻んでいたずらしていたものであったが、だんだん技術が進歩して、百貨店の陳列だなへ作品が出るようになった。
細雪:01 上巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
小裂こぎれへくるんだりして、それはとても大切にしたものだつた。
桑摘み (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
これと同便であなたへフィリッピン刺繍ししゅう小裂こぎれをお送り申しました。お気に召せばよいがと思っております
細雪:02 中巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
食べものゝ上へ順々に鼻を押しつけてやると、リヽーは脚をバタ/\やらして、爪を立てたり引つ掻いたりするので、仕方がなしに放してしまふと、又窓際へ戻つて行つて、小裂こぎれ箱の上へ登る。
猫と庄造と二人のをんな (新字旧仮名) / 谷崎潤一郎(著)