小五月蠅こうるさ)” の例文
民衆は批判精神などという小五月蠅こうるさいものを用としていないと云われ始めた頃から、文化と文学の対象に、民衆という語が現れて来た。
今日の文学の展望 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
スグなおってしまうのに! と、その時もままならぬひとり息子の身の上を、どんなに小五月蠅こうるさく感じたか知れませんでした。
墓が呼んでいる (新字新仮名) / 橘外男(著)
誰しも疑わない姫草ユリ子の正体をここまで疑って来た妻のアタマを小五月蠅こうるさく思いながら……。
少女地獄 (新字新仮名) / 夢野久作(著)