“実相（じっそう）” の例文

旧字：實相

寝耳に水とそれを聞いて、かれらは、事の実相（じっそう）をただす余裕ももたず、ただうろたえた。

新書太閤記：11 第十一分冊 (新字新仮名) ／ 吉川英治(著)

そして情熱でもなく、夫婦愛でもなく、不思議な悪縁の糸に結ばれ合って、互いに離れることも、殺すことも出来ないで、自暴（やけ）の底に、のた打ち廻っているのが姦夫（かんぷ）淫婦（いんぷ）の浅ましい実相（じっそう）であった。

剣難女難 (新字新仮名) ／ 吉川英治(著)

と、一般的な実相（じっそう）を打ち明けて帰って行った。

新書太閤記：10 第十分冊 (新字新仮名) ／ 吉川英治(著)

との実相（じっそう）がようやく聞えてきた。

三国志：06 孔明の巻 (新字新仮名) ／ 吉川英治(著)

「なお、実相（じっそう）を慥（たしか）めて来い」

新書太閤記：05 第五分冊 (新字新仮名) ／ 吉川英治(著)

“実相”の意味

《名詞》

万物の真相、本性。

実情。真情。
(出典:Wiktionary)

“実相”の解説

実相 (じっそう、tattrasya lakSaNam、तत्त्रस्य लक्षणम् (sanskrit))の「実」とは虚妄に対していわれる。すなわち真実の意味である。相は無相の義であるといわれる。「実相」とは真実が無相であるということをあらわす。諸法実相という複合語として使われることが多い。
「無相」とは、人間の言葉をはなれ、心でおしはかることのできないことをいう。したがって「実相」とは、真実が無相であり、それが万物の本来の相であることを意味する。
(出典:Wikipedia)

実	常用漢字 小３ 部首:⼧ 8画
相	常用漢字 小３ 部首:⽬ 9画