官衙やくしよ)” の例文
翌日あくるひは日曜日、田舎の新聞は暢気のんきなもので、官衙やくしよや学校と同じに休む。私は平日いつもの如く九時頃に目を覚ました。
菊池君 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
一体此編輯局には、他の新聞には余り類のない一種の秩序——官衙やくしよ風な秩序が有つた。
菊池君 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
私の方は、千二百刷つて居て、外に官衙やくしよや銀行会社などの印刷物を一手に引受けてやつて居るので、少し宛積立の出来る月もあると、目のくぼんだ謹直家つつましやの事務長が話して居たが。……
菊池君 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)