妻八郎兵衛つまはちろべえ)” の例文
稽古の男は「小稲半兵衛こいなはんべえ」をさらったのち同じような「お妻八郎兵衛つまはちろべえ」の語出かたりだしを二、三度繰返くりかえして帰って行ったのである。蘿月はもっともらしくすわなおして扇子で軽くひざたたいた。
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)