天竜寺てんりゅうじ)” の例文
旧字:天龍寺
作り上げいよいよあざやかにその姿を見ていたであろう佐助が自ら眼を突いた話を天竜寺てんりゅうじ峩山和尚がさんおしょうが聞いて
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
天竜寺てんりゅうじの門前を左へ折れれば釈迦堂しゃかどうで右へ曲れば渡月橋とげつきょうである。京は所の名さえ美しい。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
学校が休暇中なので木村さんは体がいているのである。川の縁を散歩し、ボートを出して嵐峡館の辺まで行き、渡月橋とげつきょうのほとりで休憩し、天竜寺てんりゅうじの庭を見る。久しぶりに健康な外気を呼吸する。
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)