大迂廻おおまわり)” の例文
土地馴れない運転手は、大迂廻おおまわりをしてようやくコックス家の前へ辿りつくと、坂口はイライラしながら車を飛下りて石段を馳上るなり、烈しく扉を叩いた。
P丘の殺人事件 (新字新仮名) / 松本泰(著)
もし車道をゆけば十三里の大迂廻おおまわりになるので我々は中学校の寄宿舎から村落に帰る時、決して車に乗らず、夏と冬の定期休業ごとに必ず、この七里のみち草鞋わらじがけで歩いたものである。
画の悲み (新字新仮名) / 国木田独歩(著)