大主ウフヌシ)” の例文
中頭・国頭の村々では、儀来ニライ大主ウフヌシなる神が、次に現れる事になつてゐる処も、多いやうである。
組踊り以前 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
儀來河内ギライカナイの神は、海神に屬するのである。さうして其所在地は、東方の海上に觀じて居たらしく見える。あがりの大主ウフヌシと言ふのが、一名儀來の大主ウフヌシなのである。あがりは東である。
此神の名は儀来ニライ大主ウフヌシ、長者の名は長者の大主ウフヌシ、家長の名は親雲上ペイチンと言ふ。童満祭ワラビミチに行ふ(三)。私の目で見た知識よりも、更に大きな補助を、島袋源七・比嘉春潮二氏の報告から得ました。
翁の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
多くの土地では、親雲上ペイチン大主ウフツシユを迎へて後、扇をあげて招くと、儀來ギライ大主ウフヌシが登場して、五穀の種を親雲上に授けて去る。其後、狂言が始まるのだが、村によつて、皆、別々の筋を持つて居る。