まつ)” の例文
葛蘿かつらとなりて幹に纏ひまつはるが如く男性に倚るものなり、男性の一挙一動を以て喜憂となす者なり、男性の愛情の為に左右せらるゝ者なり。
厭世詩家と女性 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
「笑談言っちゃいけねえ。俺あ旅から旅と果なしに渡り歩く体だ、お前なんかにまつわられてたまるものか。いいじゃねえか、お前も女と生れた仕合せにゃ、誰でもまた食わしてくれらあ。それも気がなきゃ、元の万年屋がとこへけえるのさ。」
世間師 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)