夢幻空華むげんくうげ)” の例文
吾人の心一度この隠れたるの声に触るゝや、乃ち襟を正し、粛然しゆくぜん森然しんぜんとして『歴史の意義』の尊厳に打たる。人はこの刹那せつなに於て、夢幻空華むげんくうげの生活より一躍直ちに真人の力と生命とをはらみ来る也。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)