夕餉時ゆうげどき)” の例文
そんな夕餉時ゆうげどきの一瞬には、誰の胸にも、信仰生活の悦びがあふれて、この小丸山の家は、さながら夕顔の花に囲まれた浄土そのもののようであった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かくて、ひるまえからの会談は、半日にして一決していた。また夕餉時ゆうげどきとなったので、夜食は光秀の饗応として、陣中から酒肴しゅこうすべてを取り寄せ、こんどは精進料理に限らない晩餐ばんさんとなった。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)