壜詰びんづ)” の例文
われわれはそれを壜詰びんづめにして、この世界の朝の時刻への入場券をなくしてしまった人々のために店で売ってやらねばなるまい。
己の精神は、アルコオルや揮発油きはつゆよりももっと蒸発力じょうはつりょくの強い気体きたいのようなもので、いくら壜詰びんづめにされても、キルクや封蝋ふうろうで密閉されても、わずかな隙間からどんどん上昇して行くのだった。
小僧の夢 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)