地形ぢぎやう)” の例文
「そないにやにこい普請やない。裏の地形ぢぎやうさがつて、柱が開きよつた。……直ツきに元の通り出ける。何んでもない/\。」
太政官 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
空にはもや/\ともやのやうな雲がつまつて、日光がチカ/\桜の青葉に降りそゝいで、すゞめの子がヂユク/\きくさつてゐた。どこかで朝から晩まで地形ぢぎやうならしのヤートコセが始まつてゐた……。
哀しき父 (新字旧仮名) / 葛西善蔵(著)