嚼母まま)” の例文
多くのかたごとを、絶えては考え継ぐ如く、語り進んでは途切れ勝ちに、呪々のろのろしく、くねくねしく、独り語りする語部や、乳母おもや、嚼母ままたちの唱えることばが、今更めいて、寂しく胸によみがえって来る。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)