そゝの)” の例文
そしてその死に民衆を「そゝのかす」ばてれん達は又国民を亡ぼして行く者と見做された事なぞもすべて尤もな事には相違なかつた。
轉宿や直差ぢきざし(札差いぢめに、旗本や御家人の人の惡いのが用ひた手段)を父上が旗本仲間にそゝのかしたと思ひ込んで、少しばかりの落度を、支配の若年寄まで申出でた爲で
もつとも、友達が惡かつた。伜は根が正直一で、世の中を何んにも知らず、懷ろ子に育つてゐるところへ、私が若い後添へを迎へると、それをまた、他からそゝのかす者があり——」