嗜虐的しぎゃくてき)” の例文
または子供の野性というものは、余りに美しいものへは嗜虐的しぎゃくてきに、かえって無性な暴に誘惑されていどみかかってみたくなるものか。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そうしてそれに刺戟された彼は、我が国の歴史に例の少い暴君性を発揮して、次第に嗜虐的しぎゃくてきになったのであろう。
聞書抄:第二盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
それはまた、一つの冒険味を伴う魅力でもあり、嗜虐的しぎゃくてきな欲望の的でもありました。
銭形平次捕物控:245 春宵 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
彼は藤川の高地に床几しょうぎをすえ、この日、情報によってすでに知っていた足利軍を、はるかな眼下に見つつ、ひそかに嗜虐的しぎゃくてきな笑みをふくんでいたのだが、ほとんど
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)