くは)” の例文
おどけて、くどくどとしやべつてゐる富岡の紫色の唇が、ゆき子には印象的だつた。富岡は煙草を出して、べとべとに煙草をくはへこんでは喋つてゐる。眼が濁り、髪が額にたれさがつてゐる。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
くはえたパイプの雁首がんくびをぽんとはたく。
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)