古文真宝こぶんしんぽう)” の例文
旧字:古文眞寶
平次は古文真宝こぶんしんぽうな顔をして、物々しく考え事をするといった、重っ苦しいことは大嫌いなたちの人間だったのです。
十三歳のころ、父吉左衛門について『古文真宝こぶんしんぽう』の句読を受けた。当時の半蔵はまだそれほど勉強する心があるでもなく、ただ父のそばにいて習字をしたり写本をしたりしたに過ぎない。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
妙に人馴れた眼、少しほころびた唇、クネクネと肩でかじを取って、ニッと微笑したお菊は、椎茸髱しいたけたぼと、古文真宝こぶんしんぽうな顔を見馴れた土佐守の眼には、驚くべき魅力でした。
平次は精いっぱいの古文真宝こぶんしんぽうな顔をします。