南陽みなみ)” の例文
此處は南陽みなみもよく當り、却つて住心地が良ささうですが、渡り廊下續きに納屋に面して居るので、案外落着かないのかも知れません。
梅二月のある日、南陽みなみが一パイに射す椽側に、平次は日向ひなた煙草の煙の棚引く中に、相變らず八五郎と、腹にもたまらない無駄話の一ときを過して居るのでした。
板の間を二つ三つ過ぎると、奧には疊の部屋が唐紙で仕切つて幾つかつらなり、その一番奧、南陽みなみの當る八疊に、内儀のお照は外科げくわの手當てを受けて居るのでした。
湯のやうな南陽みなみにひたりながら、どこかの飼ひうぐひすらしいさえずりを聽いてゐたのです。
湯のような南陽みなみにひたりながら、どこかの飼いうぐいすらしいさえずりを聴いていたのです。