ただ、一際ひときわ高い中腹の林の上に、前黄門公さきのこうもんこうのいるやぐらのように高い建物がそびえているのが門の外からも仰がれる。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すぐその翌々日は、前黄門公さきのこうもんこう、松平龍山公微行びこうの列が江戸表へはいった。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)