切燈籠きりこ)” の例文
迎火をからは、寺々の卵塔は申すまでもない、野に山に、標石しめいし奥津城おくつきのある処、昔を今に思い出したような無縁墓、古塚までも、かすかなしめっぽいこけの花が、ちらちらと切燈籠きりこに咲いて
縷紅新草 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)