切子硝子カットグラス)” の例文
彼女にとって、貞操は一つの切子硝子カットグラスの菓子皿なのです。何んかの拍子に、ひょっと落してってしまえば、もうその破片に対して何んの未練もないのです。
(新字新仮名) / 池谷信三郎(著)
しばらくすると、シイカは想いだしたように、卓子テーブルの上の紙包みをほどいた。その中から、美しい白耳義ベルギー産の切子硝子カットグラスの菓子鉢を取りだした。それを高く捧げてみた。
(新字新仮名) / 池谷信三郎(著)