“凱旋兵”の読み方と例文
読み方割合
がいせんへい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この凱旋兵がいせんへいの通行は十一月の十日ごろまで続いた。時には五百人からの一組が三留野みどの方面から着いて、どっと一時に昼時分の馬籠の宿場にあふれた。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
かうした凱旋兵がいせんへいの眼には如何いかなる苦惨な人生にも意義と幸福と悦楽とが見出された。それは特殊な苦しみを経てへと/\に疲れきつた者にのみ一時よみがへつて来る愚かな病的な錯覚であつた。
煤煙の匂ひ (新字旧仮名) / 宮地嘉六(著)