内部うちら)” の例文
脚が微かにふるえて、一人の力では押え切れぬくらいの力で動こうとした。足の指は、皆内部うちらへ曲って、苦痛をこらえていた。眉も、眼も、脣も、頬も、苦しそうに歪んで来た。
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
泣かむとし赤き硝子に背を向けつゆふべは迫る窓の内部うちら
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
内部うちらなる耶蘇のみづしにひとすぢのかうたちのぼる。
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
内部うちらには時計のひびき
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)