兵士へいたい)” の例文
強い咳払いを一つ、わざと三つまで続けて、其女の方の言葉を紛らそうとしたのは、其兄上らしい三十近い兵士へいたいさんでした。
昇降場 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
『兄さん、貴方は死んで呉れちゃいやですよ。決して死ぬんじゃありませんよ。貴方は普通ただ兵士へいたいですよ。戦争いくさの時、死ぬ為に、平生つねから扶持を受けてる人達とは違ってよ。兄さん自分から好んで、』
昇降場 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)