六郷下ろくごうくだ)” の例文
「飛んでもねえ、私は何も悪いことなんぞをする人間じゃあねえ、この通り、六郷下ろくごうくだりの氷川ひかわ筏師いかだしだよ」
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
竜之助が万年橋のつめのところまで来かかると、ふと摺違すれちがったのが六郷下ろくごうくだりの筏師いかだしとも見える、旅のよそおいをした男で、振分けの荷を肩に、何か鼻歌をうたいながらやって来ましたが、竜之助の姿を見て