假名文字かなもじ)” の例文
新字:仮名文字
いえ、私の讀めるのは假名文字かなもじだけで、そんな六つかしい字はとても讀めません。兎も角、一年ほど前に爺さんが、用意のためだと言つてそれを
「笑はなきや言ひますがね、天地紅てんちべに半切はんきれに、綺麗な假名文字かなもじで、——一とふでしめし上げまゐらせさふらふ——と來ましたね、これならあつしだつて讀めますよ」
紅皿の一つは使ひかけですが、筆のが太くやはらかくて、とても、美しい假名文字かなもじなどを書ける品ではありません。
「見らるゝ通り、表の小菊の中ほどに、紅筆べにふでで書いた、得體の知れない假名文字かなもじが二十五ある」
利助が受取つて中を開くと、拙い假名文字かなもじでたつた三行ばかり。