倫糸みちいと)” の例文
池の鯉はさ程でもないが、野鯉、即ち川の王になると、はづす事も多いが、かかつたとなると、グンと来て、アツといふ間によく倫糸みちいとをブツと切られる。
日本の釣技 (新字旧仮名) / 佐藤惣之助(著)
れに、倫糸みちいとのテグスの結び方一つ、鈎の選み方一つ、或は沈子おもり、又は竿の調子、餌のさし方、それぞれ微細なところで、失敗したり、成功したり、潮の見方とか
釣心魚心 (新字旧仮名) / 佐藤惣之助(著)
倫糸みちいとも百尋近くのばし、ウキで釣るのも面白いし、清水港の岸壁で、お味噌の団子で釣るのもよいが、然し東京附近では品川沖道隆杭の大名釣り、横浜鶴見の防波堤のふかし釣り
夏と魚 (新字旧仮名) / 佐藤惣之助(著)
それに倫糸みちいと、渋糸、秋田、人造天グス、それも種類があり、更に竿となると又各々違ふ。従つて道具を揃へて愉しむ人と、道具はその場その場で変へて、只よく釣るといふ人とが出来てくる。
日本の釣技 (新字旧仮名) / 佐藤惣之助(著)
そして倫糸みちいとは処女の髪の毛、はりは純金だつたなどといふ説が残つてゐる。
日本の釣技 (新字旧仮名) / 佐藤惣之助(著)