“俗了”の読み方と例文
読み方割合
ぞくりょう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
井ノ頭のように俗了ぞくりょうさせたくないものだ。折角広重の名所絵に見る通りだのにと、わたしは立って石燈籠に刻まれた寄進の年月を読み始めた。
写況雑記 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
そんな事をすると、せっかくの清戯せいぎ俗了ぞくりょうしてしまう。かけなどで勝負に心を奪われては面白くない。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
京の花は、どこもかしこも俗了ぞくりょうでいけません。嵐山も円山もわるいことはないのですが、何しろ大そうな人出でワイワイいっておりますから、ほんとうの花の趣きを味わいかねます。
女の話・花の話 (新字新仮名) / 上村松園(著)