侍女おんな)” の例文
もとも、稀れに侍女おんなどもを連れて、ちとそこらを徒歩ひろうてみたがよい。……秋草のさかり、昼の月にすだく虫の音、安倍川あべがわは今がよい季節
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
寧子にとって、めずらしいものは、西や東の、あちこちに、つぼね侍女おんなたちにかこまれている良人の側室のたれかれを、きょうは一だん高いところから、目静めしずかに、観察していられることだった。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)