“佯(いつ)” の例文
われわれの前にあの方の佯(いつ)われていた brilliant な調子のためすっかり掩(おお)いかくされていたに過ぎないように思われるものだった。
菜穂子 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
主従ここで討死をした、姫は父を失い、母にはぐれ、山路に行き暮れて、悩んでいるのを、通りがかりの杣人(そまびと)が案内を承ると佯(いつ)わり、姫を檜に縛(いま)しめ、路銀を奪って去った、ややありて姫は縛を解き
梓川の上流 (新字新仮名) / 小島烏水(著)