佐七さしち)” の例文
しかし大方は四十を越した老人としよりばかりなので、あの般若の留さんは音羽屋おとわやのやった六三ろくさ佐七さしちのようなイキなイナセな昔の職人の最後の面影をば、私の眼に残してくれた忘れられない恩人である。
伝通院 (新字新仮名) / 永井荷風(著)