伊良湖崎いらこざき)” の例文
伊良湖崎いらこざきとも言わずに、肥後の熊本と呼びかけたのは、つまりこの尾張名古屋の城は名古屋の城であっても、現に自分が雲を踏むような心持で登臨しているこの天守閣は
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「浜松から遠くもない、こんな小島に長居ながいは危険です。わたくしの考えでは、夜のあけぬまえに、渥美あつみの海へこぎだして、伊良湖崎いらこざきから志摩しまの国へわたるが一ばんご無事かとぞんじますが」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)