五郎助ごろすけ)” の例文
秋の蟋蟀こおろぎの「肩させすそ刺せ、寒さが来るぞ」でも、さてはふくろう五郎助ごろすけ奉公、珠数掛鳩じゅずかけばと年寄としより来いも、それぞれにこれを聴いて特に心を動かす人があったのである。
「百姓がばかばかしいて、百姓の子が百姓しねいでどうするつもりかい。あの藤吉とうきち五郎助ごろすけを見なさい。百姓なんどつまらないって飛び出したはよいけど、あのざまを見なさい」
隣の嫁 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)