二歳ふたとせ)” の例文
一歳ひととせか、二歳ふたとせか、三歳みとせの後か、明さんは、またも国々をめぐり、廻って、唄は聞かずに、この里へ廻って来て、空家なつかし、と思いましょう。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
彼は日記帳に彼の胸中を説いて、やっとみずから慰めたくらいである。彼は断念あきらめようと思った、しかしこれは彼のなし得るところではなかった。そこに無限の苦は存するのだ。かくて二歳ふたとせは流れた。
愛か (新字新仮名) / 李光洙(著)