中央なかごろ)” の例文
すこし考えのあった老妓は、其の婢から三十間位も離れて、今一人の一力の婢と並んで歩いていたが、松原の中央なかごろへ往ったところで
とんだ屋の客 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
そして、中央なかごろまで往ったところで、後から一台の人力車が来て、橋田君の自転車を駈けぬけて走ったが、すこしもわだちの音を立てなかった。橋田君はどうした車だろうと思って眼をやった。
朝倉一五〇 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)