不関焉かんせずえん)” の例文
それまでは、幸と不幸との賭事かけごとの中で局外者のように平気でいる。彼らはその間に置かれた賭金でありながら、不関焉かんせずえんとして両方をぼんやりながめている。
いや、却って、彼奴等きゃつらに乗るようなものじゃ。われ不関焉かんせずえんであればよい、柳に風と横向いているに限る
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかしこの宗の信者は他の教会と全く不関焉かんせずえんで、他宗の信者を改宗させるために伝道するというようなこともしない。それゆえ余り盛んにもならないでしまった。
で、真実にその苦痛を察したならば、到底、不関焉かんせずえんの態度を取り得ない筈であります。
安死術 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)