“下村君”の読み方と例文
読み方割合
しもむらぎみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それに人気もあまりよいほうではない、発戸ほっと上村君かみむらぎみ下村君しもむらぎみなどいう利根とね川寄りの村落では、青縞あおじま賃機ちんばたが盛んで、若い男や女が出はいりするので、風俗もどうも悪い。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
下村君しもむらぎみの村落にはいろうとするところに、大和障子やまとしょうじを半分あけて、せっせと終日機を織っている女がある。丸顔の、眼のぱっちりした、まゆの切れのいい十八九の娘であった。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
発戸ほっとの右に下村君しもむらぎみつつみ名村なむらなどという小字こあざがあった、藁葺屋根わらぶきやねあしたの星のように散らばっているが、ここでは利根川は少し北にかたよって流れているので、土手に行くまでにかなりある。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)