上布シイツ)” の例文
王様は鉄槌てつついのやうに重いまぶたをこすりこすり、やつとこさで寝床から起きた。亭主は手ばやく上布シイツを置きかへて往つた。
暫くすると以前のやうに真白な上布シイツを胸に抱へた亭主が、幽霊のやうに足音も立てないで、そつと入つて来た。
「でも、このあたり下世話げせわに、上布シイツは自分のためには七日目に、お友達にはその日その日にと言ひますから、王様には一時間ごとに取替へなくつちやと存じまして。」