“上川原野”の読み方と例文
読み方割合
かみかはげんや100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
上川原野かみかはげんやを南方へ下つて行く。水田が黄ばむで居る。田や畑の其處此處に燒け殘りの黒い木の株が立つて居るのを見ると、開け行く北海道にまだ死に切れぬアイヌの悲哀かなしみが身にしみる樣だ。
熊の足跡 (旧字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
上川原野かみかはげんやを一目に見て、旭川の北方に連壘の如く蟠居ばんきよして居る。丘上は一面水晶末の樣な輝々きら/\する白砂、そろそろ青葉のふちを樺に染めかけた大きな檞樹かしはのきの間を縫うて、幾條の路がうねつて居る。
熊の足跡 (旧字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)