三面六臂さんめんろっぴ)” の例文
三左衛門は若党の手から紙包をって、それを仏像と首との間に置いた。仏像は眼のぎらぎら光る三面六臂さんめんろっぴの奇怪なものであった。
竈の中の顔 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
この娘は山方でも、家柄のいいところへ生れたのですが、労働をいとわないのみならず、労働に慣れておりましたから、ほんとうにここでは三面六臂さんめんろっぴの働きをします。
大菩薩峠:41 椰子林の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)