一陽来復いちようらいふく)” の例文
そういう古びた、小さい家並やなみが一斉に門松を立てている。一陽来復いちようらいふくの気はおのずからそこに溢れているが、この句の中心をなすものは全く古びた格子である。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
すると其の年も明けまして、一陽来復いちようらいふく、春を迎えましても、まことに屋敷は陰々いん/\といたして居りますが、別にお話もなく、夏もき秋も過ぎて、冬のとりつきになりました。
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)