“りこうしょう”の漢字の書き方と例文
語句割合
李鴻章100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし彼はもう先達せんだっての掛物についてはまるで忘れているかの如くに見えた。李鴻章りこうしょうの李の字も口にしなかった。復籍の事はなお更であった。おくびにさえ出す様子を見せなかった。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
明るい黄緑な色の海は後方うしろにして出て来た故国の春の方へ岸本の心を誘った。彼は上海の方で見て来た李鴻章りこうしょう故廟こびょうに咲いた桃の花がそこにも春の深さを語っていたことを胸に浮べた。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
陸軍に於ても彼には李鴻章りこうしょうの部下に属し、洋式に訓練されて精鋭の聞えあった直隷軍ちょくれいぐんをはじめとし、兵数は甚だ多く器機も最新のものを用いたが、我にはただ七個師団あり、それも今日とは違い
三たび東方の平和を論ず (新字新仮名) / 大隈重信(著)