“よろずややすべえ”の漢字の書き方と例文
語句割合
万屋安兵衛100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
中津川の商人万屋安兵衛よろずややすべえ大和屋李助やまとやりすけの両人をこの稲葉屋へ呼び出し、金子きんす二百両の無心のあったことを語り出すのも勝重の父親だ。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
万屋安兵衛よろずややすべえ手代てだい嘉吉かきち、同じ町の大和屋李助やまとやりすけ、これらの人たちが生糸売り込みに目をつけ、開港後まだ間もない横浜へとこころざして
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
かつては横浜貿易を共にした中津川の商人万屋安兵衛よろずややすべえの依頼をうけ、二千四百両からの小判を預かり、馬荷一に宰領の付き添いで帰国したその同じ街道の一部を
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
美濃苗木藩みのなえぎはんの家中が大坂から早追はやおいで急いで来てそれを京都に伝え、商用で京都にあった中津川の万屋安兵衛よろずややすべえはまたそれを聞書ききがきにして伏見屋の伊之助のところへ送ってよこした。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
中津川の商人、ことに万屋安兵衛よろずややすべえ方なぞへはそれを依頼する使者が毎日のように飛んだ。岩村に米があると聞いては、たとい高い値段を払っても、一時の急をしのがねばならない。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
万屋安兵衛よろずややすべえが手代の嘉吉かきちを連れて、美濃みのの方を立って来たのは同じ月の下旬である。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)