“むこうかど”の漢字の書き方と例文
語句割合
向角100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
茅場町かやばちょうの通りから斜めにさし込んで来る日光ひかげで、向角むこうかどに高く低く不揃ふぞろいに立っている幾棟いくむねの西洋造りが、屋根と窓ばかりで何一ツ彫刻の装飾をも施さぬ結果であろう。
深川の唄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
橋の向角むこうかどには「かしぶね」とした真白な新しい行燈と葭簀よしずを片寄せた店先の障子しょうじが見え、石垣の下には舟板を一枚残らず綺麗きれいに組み並べた釣舟が四、五そう浮いている。
深川の唄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)